【面接官必見】内定辞退を防止!自社を好きになってもらう面接方法とは?

【面接官必見】内定辞退を防止!自社を好きになってもらう面接方法とは?

採用面接において、面接官は「自社に合う人材の見極め」と「自社の魅力付け」という重要な役割を担っています。

 

また、応募者からは「会社の顔」として認識され、面接官に対して抱く印象が、応募者の志望度に大きく影響していることがあります。

 

そのため、面接の際に不適切な行動や質問をしてしまい応募者に不信感を与えてしまうと、内定辞退や企業のイメージダウンになりかねません。

 

そこで、自社を好きになってもらい「この会社に入社したい」と思ってもらえるような好印象を残すためにも、面接官の対応としていくつかのポイントを押さえておくことが大切です。

 

本記事では、面接官の役割や心構えを改めて確認したうえで、自社を好きになってもらう面接方法や注意すべきNG行動などについて解説します。

 

採用担当者や面接官を任された方は、自社が求める人材を獲得するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

面接官の目的と役割

面接官の目的は、「自社の将来を担い、活躍してくれる人材を確保すること」です。

 

どんなに優れた求人広告や採用サイトを作成し、応募者が多く集まったとしても、最終的に自社に入社してもらわなければ意味がありません。
 

その目的を果たすために、面接官には大きく分けて2つの役割があります。

 

 ●自社に合う人材であるかを見極める

 ●自社の魅力付けを行う

 

それぞれ解説します。

 

役割①:自社に合う人材であるかを見極める

面接官の1つ目の役割は、応募者が自社に合う人材かどうかを判断することです。

 

具体的には、「業務内容に合う必要なスキルや経験を持っているか」「自社のビジョンに共感しているか」「長く定着して働いてくれそうか」など、応募者の経験やスキル、人柄・考え方などを評価し、採用基準を満たしているかどうかで自社とのマッチ度を見極めます。

 

また、面接での話し方や言葉遣い、表情、聞き方、身だしなみなど、履歴書や職務経歴書の文字だけではわからない人柄や個性の部分も評価したうえで、総合的に判断します。

 

役割②:自社の魅力付けを行う

2つ目の役割は、自社に魅力を感じてもらい、「入社したい」という意欲を向上させることです。

 

応募者一人ひとりのキャリアプランや志向性を理解し、それらを踏まえて自社で働く面白さや将来性、応募者の目標に向けてどのようなサポートができるのかなどを示すことが重要です。

 

そのようなアプローチをすることで、「この会社で働いてみたい」「この会社なら自分の思い描く将来の姿に近づけそうだ」と応募者に自社に入社することで得られるメリットや魅力を感じてもらい、志望度をより高めてもらうことができます。

 

面接官の印象が会社のイメージに直結する

実際に企業に入社し就職するまでは、応募者とその会社で働く人が会う機会は一般的にほとんどありません。

 

そのため、応募者が「この会社には、どんな人が働いているのだろう」という疑問を持ったまま最初に接触する人が面接官であり、面接官は企業を詳しく知るための貴重な情報源となります。

 

したがって、面接官の言動や何気ない振る舞いひとつで、会社のイメージを大きく左右してしまう可能性が十分にあります。

 

また、面接内容や面接官の印象が、応募者の途中離脱や内定辞退の要因になることは少なくありません。

 

面接後に「良い面接だった」「想像よりも良い会社だった」という好印象を持って入社への意欲を高めるのか、逆にマイナスな印象を持つのか、そのどちらも面接官の対応が理由のひとつとなります。

 

だからこそ、面接官は「会社の顔として面接をする」ということや「社会人としての先輩」であることを自覚し、ビジネスマナーや相応しい振る舞いを常に意識することが大切です。

 

自社を好きになってもらう面接方法

それでは、応募者に自社を好きになってもらうには、面接官はどのような振る舞いを心がけるべきなのでしょうか。

 

『会社の顔』としての心得や押さえておくべき大切なポイントは以下の通りです。

 

 ●面接官も選ばれる立場であることを理解する

 ●応募者がリラックスできる雰囲気を作る

 ●自社の理念や魅力をしっかりと説明する

 ●最後まで「会社の顔」であることを忘れずに対応する

 

それぞれ詳しく解説します。

 

ポイント①:面接官も選ばれる立場であることを理解する

採用面接は、「企業が応募者を選定する場」と考えがちですが、「応募者が企業を評価する場」でもあることを理解しておかなければなりません。

 

自分は選ぶ立場・優位な立場として高圧的な態度をとってしまうと、応募者は面接の最中に自社への興味を無くしてしまい、「この会社では働きたくない」と思われてしまう恐れがあります。

 

そうならないためにも、面接官は応募者と対等の立場であるということを自覚し、すべての応募者に対して誠実で丁寧な対応を心がけ、「応募者に自社を選んでもらいたい」という意識を持って面接に臨むことが大切です。

 

ポイント②:応募者がリラックスできる雰囲気を作る

面接という場の緊張した雰囲気の中、限られた時間内で思うように話せなかったり、自分を上手く表現できなくなる応募者もいるかもしれません。

 

そこで面接官は、応募者の緊張をほぐし、リラックスできる雰囲気を作ることが大切です。

 

例えば、明るい表情を心がけたり、応募者の話に適度な相槌を打つなど、ちょっとした配慮で自然にその場の雰囲気が和らぎます。

 

また、応募者が答えやすい質問や世間話をはさんでから面接を開始することで、緊張した空気がほぐれ、応募者は「落ち着いて話すことができる」と自信を持って面接に臨むことができるようになります。
 

これをアイスブレイクと言い、近年のビジネスシーンでも非常に重要視されている手法です。
 

<アイスブレイクの例>

 ・最近冷えて(暖かくなって)きましたが、今朝は特に寒かった(暑かった)ですね。

 ・当社まで道に迷いませんでしたか?

 ・休日は、どこかお出かけされましたか?

 ・ご出身は〇〇なのですね。〇〇などの名産物が有名ですよね。

 

このような質問を最初に3〜5分程度行うことで、面接官に対して親しみやすい印象を与えることができ、応募者も緊張が和らぎ本来の実力を発揮しやすく、「良い面接だった」「有意義な時間だった」と思ってもらえることに繋がります。

 

ポイント③:自社の理念や魅力をしっかりと説明する

面接官は応募者に、「自社が大切にしている理念」や「自社の魅力」について、どうしてそう考えているのかをわかりやすく丁寧に伝えることが大切です。

 

また、応募者からそれらに関する質問があった際に、上手く答えられなかったりいい加減なことを言うようでは、応募者から魅力的な会社だと感じてもらえないかもしれません。あるいはマイナスな印象を持たれてしまう恐れもあります。

 

そうならないためにも、改めて自社の「事業内容」「ビジョン」「普段の業務内容」「社員としてのあり方」などをきちんと説明できるように、事前に自社の会社HPを確認したり必要に応じて資料なども用意しておくなどの準備が必要です。

 

そうすることで、応募者とより誠実に向き合うことができ、「丁寧に対応してくれた」「共感できる内容だった」という印象を残すことができます。

 

ポイント④:最後まで「会社の顔」であることを忘れずに対応する

面接官は「会社の顔」として応募者の目の前にいる自覚を持ち、面接が終わり応募者を見送るまで責任を持った発言や行動を取ることが大切です。

 

応募者は面接官や企業の雰囲気を他社と比較し、入社したい企業を選ぶので、「この人と一緒に働きたい」「この会社に入社したい」と感じてもらえるような人物・雰囲気を目指すことで、応募者の志望度を高めることができます。

 

また、自社の面接に来てくれているということは、複数の企業から自社を選び応募してくれたということなので、採用不採用に関係なく、自社を選んでもらったことに対して感謝を伝えることが大切です。

 

すべての応募者に対して最後まで丁寧な対応を心がけることで、内定辞退を防ぎ、自社を選んでもらえる確率が上がります。

 

面接官として注意すべきNG行動・配慮すべき事項

自社を好きになってもらう面接方法を知ると同時に心がけておきたいのが、面接官として「注意すべきNG行動」と「配慮すべき事項」の2つです。

 

面接官の行動や発言によって応募者に不信感や不快感を与えてしまうことになれば、応募者のモチベーションを大きく下げるだけではなく、企業全体のイメージ低下を招く恐れがありますので、十分に注意する必要があります。

 

注意①:注意すべきNG行動

応募者は面接中、面接官の態度や行動を見ているということを意識し、自分の行動がもたらすリスクについて考え、常に気を付けながら面接を行うことが大切です。

 

例えば、

 ・高圧的な態度、不快感を与える態度を取る

 ・応募者の発言に返事をしない、頭ごなしに否定する

 ・応募者を見ずに書類ばかり見ている、メモを取り続ける

 

など、傲慢不遜で不誠実な態度や、「興味を持たれていない」と感じるような対応は、応募者の不信感を招く原因となるので十分に注意する必要があります。

 

注意②:配慮すべき事項

厚生労働省は採用選考の基本的な考え方として、「応募者の基本的人権を尊重し、応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと」という方針のもと、公正な採用選考のために「採用選考時に配慮すべき事項 」を示しています。(参照:厚生労働省|公正な採用選考の基本

 

具体的に、以下のような事柄に関する内容を応募用紙等に記載させたり、面接で質問することは不適切としています。


 ・本人に責任のない事項を把握すること(本籍・家族・住宅状況・家庭環境などに関すること)

 ・本来自由であるべき事項を把握すること(宗教・思想・信条などに関すること)

 

また、採用選考の方法において、以下のようなことは不適切としています。

 

 ・身元調査などを実施すること (現住所の略図等を提出させることは生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)

 ・本人の適性、能力に関係ない事項を含んだ応募書類を使用すること

 ・合理的、客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断を実施すること

 

たとえ面接官自身に悪意や特別な意図がなくても、うっかり質問してしまったことで、場合によっては就職差別や各種ハラスメントに繋がる恐れがありますので十分に注意が必要です。

 

まとめ:応募者から「面接されている」気持ちでコミュニケーションをとることがおすすめ

改めて本記事をまとめます。

 

面接官の目的は、自社の将来を担い活躍してくれる人材を確保することであり、その目的を果たすための役割として以下の2つがあります。

 

 ●自社に合う人材であるかを見極める

 ●自社の魅力付けを行う

 

それと同時に、企業の代表である面接官の言動や何気ない振る舞いひとつで、応募者が受ける企業のイメージを大きく左右してしまう可能性が十分にあります。

 

だからこそ、面接後に「良い面接だった」「想像よりも良い会社だった」という好印象を持ってもらい、入社への意欲を高めるためには、以下を意識することがポイントです。

 

 ●面接官も選ばれる立場であることを理解する

 ●応募者がリラックスできる雰囲気を作る

 ●自社の理念や魅力をしっかりと説明する

 ●最後まで企業の代表であることを忘れずに対応する

 

さらに、面接官の行動や発言によって、応募者に不信感や不快感を与えてしまえば、応募者のモチベーションを大きく下げるだけではなく、企業全体のイメージ低下を招く恐れがありますので、不誠実な態度や不適切な質問にも十分に注意が必要です。

 

面接官が企業の代表として応募者と同じ立場で誠実に向き合うことで、互いの本質を見極めることができ、それが良い結果に導くことに繋がります。

 

応募者に対して「この会社で働きたい」と思ってもらえる面接を行うためにも、採用担当者や面接官を任された方は、ぜひ参考にしてみてください。

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